ヘルメット専門店まもる君、山田です。
今日はふと思い出した昔の話を。
何年前だったか・・・ハッキリとは思い出せないが、確か18~19歳くらいの時の話。
当時私はパチンコ屋さんでバイトをしていた。
季節は冬。1~2月くらいだったとかと思う。
その日は夕方から閉店にかけてシフトが入っており、いつものように通勤用の原付にまたがり家を出た。
愛車の弁天号(今考えた)が吠える。しばらく吠えた後、満足したかのようにゆっくりと沈黙(エンスト)する。
いつものことであった。
その日は昨晩降り積もった雪が溶けきっておらず、道路にはところどころシャーベット状になった雪の塊が残っていた。
こんな日に原付は危ないかと思いつつも、他に移動手段もなかったためそのまま出発。
弁天号は多少グズったが、渋々走る気になってくれたようだった。
しばらく走っていたが、当然のように寒い。
寒さに気を取られて注意力散漫にならないようにだけは気を付けて、雪を避けつつ職場のパチンコ屋さんへ向かっていた。
道中、色々な事を考えていたような気がする。
バイトのこと、趣味のこと、その日の夕飯のこと、シャンプーが切れかかっていること・・・。
注意力散漫だった。
そしてその時がきた。
反転する視界、投げ出される身体、道路を滑ってゆく弁天号・・・。
私の「滑らない話」より滑ってたと思う。
一瞬のことだった。
状況を把握した時、身体のところどころがジクジクと痛んでおり、かぶっていたヘルメットは経年劣化で弱っていたのか、あご紐が帽体との接合部分で千切れてふっとんでいる。
弁天号はこんな時だけ気合が入っており、沈黙(エンスト)することはなかった。
もうシャンプーの事を考えている場合じゃなかった。
幸い大きな怪我はなかったため、ノロノロと起き上がりふっとんだヘルメットを回収。
弁天号を起こして状態を確認。
傷だらけで泣きそうになった。
車の通りが少ない裏道を通っていたのが幸いといえば幸いだった。
その時は人も車両も全く通っておらず、事故によって器物を破損させるということもなかったので完全に私の一人相撲で終わったのである。
その日はすでに職場の近くまでたどり着いていたのでそのまま出勤。
事務所で事情を説明したところ、ひとり残らず爆笑。
実にファンキーな職場であった。
と、いうことで。
・雪は怖いよ、ということ。
・ヘルメットはちゃんと状態の良い物を使わないと怖いよ、ということ。
※当時使ってたヘルメットは知り合いからのお下がりで、恐らく通算5~6年ほど使用されていた。
ヘルメットは安全性の面から約3年ほどでの交換を推奨されているので、今考えると恐ろしいことをしていたものだ。